MceSim †MceSim(Multi-Car Elevator Simulator)はマルチカーエレベータのシミュレータであり,CSTソリューションコンペティション(2007, 2008)実施のために宮本が開発したものです. MceSimの詳細については電子情報通信学会の英文誌: MceSim: A Multi-Car Elevator Simulator Toshiyuki Miyamoto and Shingo Yamaguchi IEICE Trans. Fundamentals, Vol.E91-A, No.11, pp.3207-3124, 2008. で報告しています.このPDFはIEICE Transaction Onlineで配布しているものと同一です. マルチカーエレベータ †エレベータにおいて,人や物が乗る乗り物をかごと呼びます. そして,かごが上下する空間をシャフトと呼びます. 通常のエレベータでは一つのシャフトには一つのかごしか入っていません. マルチカーエレベータとは一つのシャフトに複数のかごが入っているエレベータです. 六本木ヒルズなどには2つのかごが上下に接続されたエレベータが設置されています. これは,ダブルデッキエレベータと呼ばれる,一種のマルチカーエレベータです. ここでいうマルチカーエレベータとは各かごが独立して動くタイプのものです. ドイツのThysseKrupp社はTWINというマルチカーエレベータを市販しています. マルチカーエレベータ導入の一番の利点は,設置面積を増やさずに輸送能力を向上させることが出来る点です. 高層ビルの場合,床面積の大半がエレベータによって占められているそうです. マルチカーエレベータの本格的な実用化のためには,安全性の確保,かご駆動技術の実現,効率的な制御アルゴリズムの開発など様々な課題があります. MceSimを使うと考案した制御アルゴリズムを評価することができます. MceSimのダウンロード †ダウンロードページよりMceSimをダウンロードすることが出来ます. ここで公開しているバージョンはCSTソリューションコンペティションのページ(2007, 2008)で公開しているものから,少し拡張したものです. |